金曜日, 12月 16, 2005

音楽エッセー(1)

タイムマシーン日和

  もし、時間を越えて過去に遡れるなら、1950年代後半のニューヨークのブルックリン・ブリッジに突然、現れたい。そこには、テナー・サックスを演奏している黒人 男性がいる筈だ。太い音色。一時代を築いた男。エポック・メーキング。でも過去の自分に満足できない男。その過去の栄光に誰も到達できないとしても。
 徐々に演奏に熱が入る。したたる汗が彼のシャツの背中を濡らしていく。時折り、時代が要求するフリーキーな音がまぎれる。周囲がノイズとも呼べる音を受け入れていく。
  彼は、憧れをもって凝視する私の存在に気づきもしない。ただ己自身とその演奏に没頭している。通行人は本当にまばらだ。そして誰も彼のことをJAZZ界の英雄だ と知ろうともしない。第一線から雲隠れした男。自己評価のできる人間。また遅からず浮かび上がるだろう。思いがけないものを持ち帰り……。

 9.11以降も生き抜いているN・Yの生きた伝説。橋の上で練習しているモダン・ジャズの猛者。そう、彼の名前はソニー・ロリンズ。 

 夢中で書きましたけど(イースト・リバーに架かるウィリアムズ・バーク橋で練習していた模様。訂正です)なぜ間違えたのか不明です。

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