火曜日, 1月 17, 2006

豆腐より固くて白いもの(2)


 夏目漱石の「こころ」です。夏休み中の本屋さんみたいです。課題図書として読みましょう。

 パンドラの箱という言葉がある。開けてはいけない箱の中を開けると、あらゆる災厄が出てきた。不幸の元凶らしき中身が詰まっていました。それでも、最後に臆病者の希望が残ったという話です。

 この漱石の小説を読んでしまうと、同じように知らなくてもよかったような感情の渦に触れてしまいます。簡単にいうと古い時代ですから、直接的にではないのですが、友人同士が女性を取り合うような内容です。結末はいかに。

  ところで夏目漱石という人が、もしいなかったら、現代の日本語が違ったものとして受け継がれていたのではないかと思う。(もっと不便なものとして)いま 普通にこうして文章を書いたり、メールを送信したり、テレビのテロップを見たりするのも、明治の数人の知識人が改良した日本語の恩恵を蒙っているような気 がします。大げさか。

 あの時代に大学に行って、ロンドンに留学して一流国の仲間入りができたのも日本人の気骨さがあったのでしょう。お札にするぐらいでは、正当な評価といえないのではないか。簡単にいうと尊敬しているんですよ。

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